技術レポートタイトル

2005.8.31号
 築26年を経過した低層集合住宅の排水立て管更新工事に立ち会う機会を得ました。DST(とりかえ〜)を使用したスラブ上面接合の工事概要について報告いたします。

建物概要

住所 千葉県
竣工 築26年(〜昭和54年10月)
建築面積 1.530.75m2
建築戸数 3号棟 69戸 5号棟 38戸 全107戸
構造・規模 3号棟/鉄筋コンクリート造、陸屋根、地上4階建
5号棟/鉄筋コンクリート造、陸屋根、地上2階建
タイプ 4DK(メゾネット):30戸 4LDK:5戸 3DK:19戸 その他:15戸
排水管内 清掃 毎年4月に1回定期清掃を行う。(調査年は行っていない)
調査実施期間 2004年4月〜6月末まで調査を実施

更新後の排水立て管システム


更新前

更新後
排水立て管システム
1) 工事中でも1F店舗の営業を継続するため、店舗内の立て管をそのまま残し、1F天井でオフセットさせて新設立て管を設けた。
2) 汚水(排水用鋳鉄管100A)、雑排水(SGP 80A)がそれぞれ別系統となっていた排水立て管系統を、DST(とりかえ〜)を使用して、汚・雑合流の特殊継手排水システムに変更。PSは共用部廊下に面している。

更新前

更新後
更新前後の継手断面図

更新前

更新後
更新前後の継手写真

スラブ上面接合施工手順

考察

1) コンクリートスラブのはつり(下写真)は、1箇所平均38分かかった。給水管やガス管との取り合いによっては1箇所1時間程度を見込む必要がある。
グラフ1 はつり工事時間 はつり写真

2) 既設配管撤去および新設配管の作業時間は、同じ作業が繰り返されるため、日を重ねる毎に短縮された。1週間ごとの作業時間はグラフ2、グラフ3の通り。
グラフ2 既設排水管撤去工事時間 グラフ3 新設排水管設置時間

3) スラブ上面でワンタッチ接合できること、および汚水と雑排水を1本の立て管に合流することにより、既設と同じシステムでやり直すのに比べ、作業時間の短縮や排水性能の向上が図れた。

謝辞
本研究にあたり、三井住友建設鞄穴ヨ東支店、他関係者の皆様にご協力をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。


参考文献
小島誠造・大塚雅之・青井健史・繁田和拡
ストック住宅の排水配管システムの更新工法に関する研究
(その1.排水管の劣化と更新用継手の施工性能)
空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集:2005.8.9〜11(札幌)

関連リンク

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振動抑制対策!スラブ上面接合の振動伝達 DST(とりかえ〜な)+TPR(受口付耐火二層管)は、こちら
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