技術レポートタイトル

2001.8.31号
 生ごみ処理方法の利便性やごみ減量への対応策の一つとして、集合住宅でもディスポーザの設置が増えています。ディスポーザ排水はその流下状況が他の生活排水と異なることに加え、ディスポーザ作動時の騒音・振動対策も課題となります。台所流し全体が騒音・振動の発生源となって、配管や建築構造体を介して他住戸へ伝播すると考えられますので、適切な防振措置が求められています。排水横枝管と排水立て管との接合方法の違いにより、振動がどれぐらい伝播していくのか比較検証いたしましたので、その一部を報告します。

実験条件

 当社実験タワー3Fに東陶機器(株)製自動給水タイプ(給水量:10.0[L/min]、給水時間:60[s])のディスポーザを設置し、ディスポーザ排水時における排水横枝管上(測定点A)と立て管継手受け口上(測定点B)での振動加速度を測定した。配管は図に示すとおり水平曲がり設け、排水横枝管はVP50、こう配を1/50とした。供試継手は接合方法の異なる次の3タイプ。@接着接合Aフランジ接合Bワンタッチ接合  

実験結果

排水負荷:ディスポーザ自動給水 標準生ごみ 1台
投入した生ごみは、財団法人日本建築センター(1999年9月1日発行)「ディスポーザによる生ごみリサイクルシステムの開発」に示されている標準生ごみ。
測定点 測定点
 @接着接合   Aフランジ接合   Bワンタッチ接合 
 振動加速度   0.487[m/s2]  0.112[m/s2] 0.214[m/s2] 0.040[m/s2]
注:
1.当社実験タワーは鉄骨造のため、正しくはその影響を加味しなければならないが、本実験では振動特性の傾向を把握することを目的とした。
2.各タイプの立て管継手は標準的な接合の配管とした。
3.測定器は次の通り
 ・振動ピックアップ PV−86 (株)リオン製
 ・振動計       VM−80 (株)リオン製

★立て管継手受け口上(測定点)の振動加速度は、ワンタッチ接合の場合が最も減衰している。これはワンタッチパッキンKO50が排水横枝管を包むような形で、立て管継手と絶縁しているためと推測されます。

関連リンク

ワンタッチパッキン 伸縮吸収部/マクラ部は、こちら
新コンセプトントKST/騒音レベル・振動加速度測定データは、こちら
ディスポーザ排水とKSTは、こちら
      ディスポーザ排水の流下状況が動画でご覧いただけます。

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