2003.3.31号
単管式排水システム協会は、「・・・・衛生設備工事の発展に寄与し、単管式排水システムに係わる会員各社の排水装置、継手及び関連部品が担う製品の普及と業界の振興、並びに技術の向上、・・・・」を目的として、1997(平成9)年4月に、設立されました。設立以来、(社)空気調和・衛生工学会の研究委員会に委員を派遣するなど、積極的に技術の研鑚に努め、排水能力試験法や排水管径の決定法などの協会規格を発表してきました。このたびSSDS 002-2003「集合住宅の排水・通気管径決定法」が平成15年2月1日付で改訂発行されましたので、改訂の骨子をご報告します。
SSDS 002-2003「集合住宅の排水・通気管径決定法」
本協会規格は、SSDS 001-2001 「集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」により、その排水能力が確認されている単管式排水立て管システムの「排水管および伸頂通気管」の管径決定法について規定しています。
その内容はHASS206-2000 給排水衛生設備規準・同解説にある定常流量法を踏襲していますが、最近の集合住宅で採用が増えている、スロップシンクやディスポーザ付台所流しさらには節水形便器など、HASS206-2000に記載のない排水器具の「負荷算定の標準値(参考値)」を補完しています。
●平成15年2月1日付の改訂で新たに追加修正された住宅排水器具の負荷算定の標準値1)
器具特性 使用頻度 1器具当たり
定常流量
q(=ω/T0)
[L/s]排水率
β器具排水量2)
ω[L]器具平均
排水流量
qd[L/s]器具平均
排水間隔
T0[s]7.スロップシンク4) 10 0.75 36003) 0.003 0.5 8.家庭用シャワー5) 50 0.3 1800 0.028 0.3
註) 1)HASS206-2000給排水衛生設備規準・同解説P.235「要・表3.5住宅排水器具の負荷算定の標準値」抜粋
2)器具特性が標準値と大きく異なる場合は特性値を測定し、その値を採用するか、もしくはメーカー発表値とする。
3)ピーク時間帯に一度に排水することとする。
4)ベランダ、バルコニー等に設置する掃除流しで、排水率は、洗濯機と同じ値を採用する。
5)使用形態が浴槽と同じであると思われるので、排水率は浴槽と同じ値を採用する。
●平成15年2月1日付の改訂で新たに追加修正された住宅排水器具の負荷算定の参考値
器具特性 使用頻度 1器具当たり
定常流量
q(=ω/T0)
[L/s]排水率
β器具排水量1)
ω[L]器具平均
排水流量
qd[L/s]器具平均
排水間隔
T0[s]1.節水形便器 6 1.5 700 0.009 1.0 2.ディスポーザ付台所流し 6 0.52) 200 0.030 1.0
註) 1)器具特性が標準値と大きく異なる場合は特性値を測定し、その値を採用するか、もしくはメーカー発表値とする。
2)生ゴミ処理システム協会との実験結果から求めたが、給水方式が異なる機種があるため参考値とする。
ディスポーザなど最近ご採用の増えている排水器具については、本規格をご参考に設計・施工されることをおすすめします。
HASS206 定常流量 負荷流量早わかりは、こちら
KST専用 負荷流量早わかりは、こちら
設計用許容流量値の 低減フローチャートは、こちら
コンセプトチャート Vol.2
最新号までの新しい情報がみれる ホームページ開設2周年記念号 更新版 2001年2月15日にアップロードされたコンセプトチャートに、2001年2月28日以降の新しい情報を加えました。 コンセプトチャートは、単管式排水システムをビジュアルにまとめたものです。 符号A〜Hをクリックすると別ウインドウが開き、詳細情報をご覧いただくことができます。 技術レポートバックナンバーにもコンセプトチャートを入れましたので、そちらもご参照ください。 コンセプトチャートはこちら 検索マトリックスはこちら |