技術レポートタイトル

2004.10.31号
 PS内の排水立て管と継手部を仕切り板により分割し、排水立て管からの放射音と継手部からの放射音をそれぞれ測定しましたので、その結果の一部を報告します。

実験配管    

RC造3階建ての躯体と一体構造となっている社屋ベランダを貫通して配管した、当社実験タワー(図−1)を用いた。図−2に示すように集合住宅の住戸内の一般的仕様に合わせてパイプシャフト(以下、PS)を製作した。PSの寸法は300mm×300mm×1800mmとし、壁材はプラスターボード(以下、PB)9.5mm厚を2枚張りとした。 (前回同様)
 また、立て管部からの放射音と継手部からの放射音を測定するために、継手上端面に仕切り板を設け、各部位の計測ができるようにした。

供試継手 CP60K 100×65
排水立て管径 100A
排水横主管径 125A(LJ-K100×125)
横主管形態 水平2曲がり(2,500mm+2,500mm+2,000mm)
排水負荷 定流量 200[l/min]
試験方法 SHASE-S 218 「集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準拠

図−1
図−2
実験結果
立て管部、及び継手部からのPS内放射音
 排水立て管の立て管と継手のジョイント部においてPS内を仕切り板により分割し、立て管部からの放射音と継手部からの放射音をそれぞれ測定した結果を右グラフに示す。1[kHz]から4[kHz]の高音域では立て管部からの放射音の寄与が大きく、250[Hz]〜500[Hz]では逆に継手部の寄与が大きい傾向がみられる。

●引用文献
嶋田泰・安岡博人・塚本幸助(三井住友建設)
小島誠造・河村憲彦・馬場敦(小島製作所)
集合住宅の排水立て管からの放射音に関する研究
日本騒音制御工学会研究発表会講演論文集 2004年9月
関連リンク
PSから伝搬する排水音 排水立て管からの空気伝搬音 その2は、こちら
PS内の音圧レベル 排水立て管からの空気伝搬音は、こちら
貫通部の埋め戻し方法! 床スラブ貫通部からの振動伝達は、こちら
貫通部からの距離による違い・排水流量による違い床スラブ貫通部からの振動伝達 その2は、こちら

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