２００４．9．30号

　２００３年９月１５日号、９月３０日号で床スラブ貫通部からの振動伝達について報告しましたが、今回は排水立て管からの空気伝搬音に関する実験として、排水立て管のパイプシャフト内の音圧レベルを測定しましたので、その結果の一部を報告します。

実験配管　　　　

ＲＣ造３階建ての躯体と一体構造となっている社屋ベランダを貫通して配管した、当社実験タワー（図−１）を用いた。図−２に示すように集合住宅の住戸内の一般的仕様に合わせてパイプシャフト（以下、ＰＳ）を製作した。ＰＳの寸法は300mm×300mm×1800mmとし、壁材はプラスターボード（以下、ＰＢ）9.5mm厚を2枚張りとした。

供試継手	CP60K 100×65
排水立て管径	１００Ａ
排水横主管径	１２５Ａ（LJ-K100×125）
横主管形態	水平2曲がり（2,500mm＋2,500mm＋2,000mm）
排水負荷	定流量　50[l/min]，100[l/min]，200[l/min]
試験方法	SHASE-S 218　「集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準拠

図−１

図−２

パイプシャフト内写真

実験結果 　　　　　

排水流量とPS内音圧レベルの関係 　立て管が鋳鉄管(肉厚：4.5�o)の場合の排水流量ごとのＰＳ内音圧レベル測定結果を図−４に示す。流量50〜200[l/min]の範囲では各周波数とも流量が多くなるにつれ音圧レベルがほぼ一定の割合で増加し、流量が２倍で音圧レベルが２〜３[dB]程度増加する関係がみられる。

●引用文献
嶋田泰・安岡博人・塚本幸助・小島誠造
集合住宅における排水立て管からの伝搬音に関する研究
日本建築学会大会学術講演梗概集（北海道）　２００４年８月

関連リンク

貫通部の埋め戻し方法！　床スラブ貫通部からの振動伝達は、こちら
貫通部からの距離による違い・排水流量による違い床スラブ貫通部からの振動伝達　その２は、こちら

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