2004.1.15号
立て管排水が急激に方向転換を強いられた排水横主管部位では、通常の非圧送流れではなく、いわゆる「射流」になることから、この区間に曲がりを設けると、曲がり部に加速された流れが衝突し、管内の圧力が上昇して下層階器具トラップの跳ね出しのリスクが高まります。水平曲がりまでの距離の影響(2000.8.15号)、オフセット配管の影響(2000.7.31号)については既に報告しておりますが、水平曲がりとオフセット配管が複合された配管における下層階器具への影響について実験を行いましたので、その一部を報告します。
実験条件
供試継手 CP60K 100×80-65(L) 排水立て管径 100A オフセット位置 1Fの天井 排水横主管径 150A(LJ-K100×150) 横主管形態 水平1曲がり+オフセット
(A:1,500mm+2,000mm+3,000mm) (A:2,500mm+2,000mm+3,000mm) 排水負荷 定流量 6.5[l/s] 試験方法 SHASE-S 218 「集合住宅の排水立て管システム
の排水能力試験法」に準拠
実験結果
圧力分布グラフ 9F 2.5 [l/s]
8F 2.5 [l/s]
7F 1.5 [l/s]
合計 6.5 [l/s]
・脚部継手直上階を同一系統に合流した場合、排水横主管径を150Aとしても、第一水平曲がりまでの距離を2500mm以上確保しないと、CPジョイントの15階相当基本性能である6.5[l/s]が確保できません。水平曲がりとオフセットが複合された場合には、脚部継手直上階は必ず別系統として下さい。
排水横主管の曲がりの影響/曲がりまでの距離・管径の違いは、こちら
どう対処するか? オフセット配管/オフセット配管実験結果は、こちら