2001.10.31号
排水立て管システムの排水能力は、HASS218-1999「集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」により、管内圧力と封水損失を判定の指標として実験により求められます。JIS K 6739に規定されている排水管継手を用いた伸頂通気方式と特殊継手排水システムでは、継手の構造や胴径が異なり、排水の流下状況が異なっています。排水横枝管から排水立て管に流入する際の流入抵抗の違いを確認するため、上層階からの排水に中間階からの排水を合流させる実験を行いましたので、その一部を報告します。
実験条件
JIS-LT CP 供試継手 JIS K 6739 排水用硬質塩化ビニル管継手
90°大曲がりY(LT)100×80CP60K 100×80 脚部継手 同上JIS 90°大曲がりエルボ(LL) 125 LJ-K 100×125 排水横主管 125 ストレート5m 排水負荷 定流量負荷
・合流実験では、9Fから2.5[l/s]負荷している状態のところに、4Fから1.5[l/s]負荷を加えた。
JIS−LT 断面図 CP60 断面図
実験結果
☆合流実験において、JIS-LTは4Fが正圧側へ押し込まれるような管内圧力分布となったが、CPはHASS218-1999に規定されている試験方法の結果とほぼ同様な圧力分布であった。
☆CPは旋回しながら流下しているのに加えて、継手胴径がJIS-LTに比べて大きいため、合流時の流入抵抗が小さいと推定される。
関連リンク
KOJIMA 排水実験タワーの紹介は、こちら